作業療法学科

定員30名
[ 学位 ]
作業療法学士 (専門職)

「すべての人」のライフステージで
活躍できる

従来の作業療法教育だけでなく、時代のニーズに合わせた作業療法士を養成すべく、展開科目にて、児童期・成人期・老年期それぞれのライフステージで必要な生活課題の解決に向けて知識・技術を応用、刷新する力を育み、高い専門性を持った「地域共生社会」で貢献できる作業療法士を育成します。

作業療法士とは

身体や精神に障がいのある患者さんに対し、健康と幸福を促進するために、作業に焦点を当てた治療、指導、援助を実施する専門職です。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指し、食べる、着替える、入浴する、手工芸、スポーツ、仕事、コミュニケーションなど幅広い生活行為から適したものの獲得に向けて支援します。それらを獲得しながら、その人らしい生活が送れるように支援し、心も身体も改善していく専門職です。

取得可能資格

作業療法士国家試験受験資格
作業療法学科の教育課程表に則り、各科目区分に定められた履修方法及び卒業要件を満たすことによって、受験資格を取得できます。
中級パラスポーツ指導員
認定団体:
公益財団法人日本障がい者スポーツ協会

この資格を取得すると、地域における障がい者スポーツのリーダーとしてその役割を果たし、指導現場において十分な知識・技術と経験に基づいた指導ができます。
スポーツは、障害、年齢、性別などによって制限されるものではなく、オリンピックや各種大会での成績だけで評価されるものでありません。生活の一部であるスポーツの支援も可能です。本資格を取得することで、作業療法士としての活躍の場を増やすことができます。

  • ※ 資格に必要な科目を履修し、在学中に80時間の活動実績が必要になります。
福祉住環境コーディネーター2級
検定試験主催:東京商工会議所

福祉住環境コーディネーター2級とは、高齢者や障がい者等に対して住みやすい住環境を整備するために、例えば、建設業者や家族等との調整ができる能力をもつことを保証する資格です。高齢者の割合が年々高まる中、在宅支援へのニーズも高まることが間違いなく、住宅等の設計段階で高齢者や障がい者等の視点から物理的環境を整備することができるようになることで、作業療法士としての幅を広げることができます。

  • ※ 東京商工会議所が主催する検定試験を受験し、合格することによって資格を取得できます。
メンタルヘルス・マネジメント2種
検定試験主催:大阪商工会議所

メンタルヘルス・マネジメント2種とは、職場におけるストレスにより精神に失調をきたす人が増えている現状を踏まえた上で、心の不調の未然防止と活力ある職場づくりを目指して、職場の管理職として部門内・部下のメンタルヘルスケア及び対処方法に関する知識を有していることを保証する資格です。作業療法士は作業活動を通して身体だけでなく心のリハビリテーションまでを行う専門家です。本資格を取得することで治療対象者の幅を広げることができるとともに、自身が労働者あるいは管理監督者として働く場合にも役立てることができます。

  • ※ 大阪商工会議所が主催する検定試験を受験し、合格することによって資格を取得できます。

学科長からのメッセージ

Well-beingを目指し人・地域・社会に貢献する作業療法士を育成します

作業療法学科 学科長
辛島 千恵子
経歴
金沢大学医学部保健学科作業療法学専攻助手
四条畷学園大学教授
名古屋大学大学院医学系研究科教授
名古屋大学名誉教授

住み慣れた地域で心身共に健康で幸福に暮らすことは、全ての人が願い求めています。その願いが、病気や事故による障害、高齢による心身機能の低下、かけがえのない家族の障害により一時的に叶えられないことがあります。そんな時、作業療法士は地域リハビリテーション体系を担う専門職の一員として、病院、福祉施設、保育園や学校などで当事者やご家族の恢復のお手伝いをします。その方法は、当事者やその家族にとって大切で重要な個人的、社会的作業・課題を科学的に分析して、その環境と当事者が相互に融合し、自己実現ができるようにアプローチします。そのような専門性を育むために作業療法学科では、豊富な経験と実践力、研究力を備えた高度医療人である多くの教員により個別的で一人一人を尊重した教育をおこなっています。また、地域連携機関との交流や実習を通じて住み慣れた地域で活躍する作業療法士を目指す学生さんに、実践的な学習の場を提供しています。私たち教員と共に生まれ育った地域の再生とwell-beingに寄与する作業療法士を目指して下さい。

Points of learning

学びのポイント

  • POINT 01

     基礎固めを重視した
    学内教育

    担任、チューターによる
    教育支援

    作業療法を実施していく上で、疾患学、人体の構造について学ぶことは重要です。しかし、このような学問は覚えることが非常に多く、初学者にとっては困難さを感じることが多いです。本学科は、担任とチューターにより、きめ細かく学生教育を行い、基礎的な面での習熟度を上げるような学習支援を行っています。

  • POINT 02

    様々な領域での
    臨床教育

    身体障害、精神障害、小児、
    高齢者の領域での実習

    見学実習、評価実習、臨床教育、地域実習は学生の希望も考慮した上で、様々な領域での作業療法実践を知ってもらいたいと考えています。自分は子どもが苦手・・・と思う学生が実際に子どもと関わることで変化することは多いです。学生が様々な領域での作業療法を体験し、作業療法の領域の広さを経験することが重要と考えています。

  • POINT 03

    地域で活躍
    できるための教育

    実践力に裏付けられた
    行動力を養う

    学内で医学的教育をしっかり学び、様々な領域での作業療法実践を臨床実習で学びます。そして専門職大学の特徴である展開科目で作業療法が今後、展開できる関連領域について学びます。農福連携や就職支援、放課後デイなどで作業療法士が活躍できるには、医学的知識に裏付けられた実践、新規分野に飛び込んで開拓していく行動力が必要になってきます。

Step of learning

学びのステップ

1年次

FIRST YEAR
基礎を学ぶ

幅広い教養を身につける。
医学・作業療法の基礎知識を学ぶ。

共通科目
学びの基盤、コミュ二ケーション論、教育学、生物学、英語Ⅰ、リハビリテーション概論、解剖学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、生理学Ⅰ・Ⅱ、運動学Ⅰ・Ⅱ
作業療法学科科目
作業療法学総論、基礎作業学、基礎作業学実習Ⅰ・Ⅱ、作業療法評価学総論、ボランティア論、地域社会共生論、地域社会共生論実習、作業療法見学実習Ⅰ

2年次

SECOND YEAR
専門知識と技術を学ぶ

リハビリテーションの対象となる疾患を学ぶ。
理学療法・作業療法の専門的な知識と技術を学ぶ。

共通科目
キャリア発達論、統計学、内科学Ⅰ・Ⅱ、神経内科学Ⅰ・Ⅱ、整形外科学Ⅰ・Ⅱ、小児科学、精神医学、老年医学、画像診断学、救急援助論、地域包括ケア論、社会福祉学
作業療法学科科目
身体障害作業療法評価学実習Ⅰ・Ⅱ、精神障害作業療法評価学実習、発達障害作業療法評価学実習、地域生活作業療法学実習Ⅰ・Ⅱ、メンタルヘルスマネジメント論、教育支援論、マーケティング論、作業療法見学実習Ⅱ

3年次

THIRD YEAR
臨床体験の実践

学んだ知識・技術を病院・施設で実践する。

共通科目
予防医学
作業療法学科科目
高次脳機能障害作業療法学実習、精神障害作業療法学実習、老年期障害作業療法学実習、生活行為向上マネジメント論実習、住環境支援論、作業療法研究法、施設起業運営論、障害者スポーツ論、作業療法評価実習、作業療法総合臨床実習Ⅰ

4年次

FOURTH YEAR
創造力の育み・キャリア展開

専門性を活かし、創造力に職域を広げる。

共通科目
協働連携論総合実習、障がい者スポーツ論
作業療法学科科目
作業療法総合臨床実習Ⅱ、作業療法地域実習、障害者スポーツ論実習、就労環境論実習、協働連携論総合実習、作業療法総合実習Ⅰ・Ⅱ
Work Stage

未来の活躍の場

総合病院や介護・福祉施設など、活躍の舞台は多方面に広がっています

  • STAGE 01

    医療施設

    介護・福祉

    国立病院機構・公立病院・大学病院・民間病院・診療所など

    主に障害から生じる能力・動作の改善や維持を作業療法により図ります。

  • STAGE 02

    介護・福祉施設

    医療施設

    通所介護施設、訪問リハビリテーション提供施設、就労移行支援事業所、児童福祉施設、特別養護老人ホームなど

    主に障害から生じる能力・動作の改善や維持を作業療法により図ります。

  • STAGE 03

    その他

    その他

    保健所・地方自治体・教育・研究機関など

    地域包括ケアシステムを中心とした地域のリハビリテーション関連施設で作業療法業務(マネジメント業務等)を行います。また、作業療法分野での教育、研究機関などでも働いています。